高知県産学官民連携センター

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【受講者の声】学びの先にあるもの vol.1

「花は一年中満開ということはない」

「学び」は人生の花を咲かせるための世話みたいなもの

武田社会保険労務士事務所 武田和子 さん(令和4年度土佐経営塾)

 

社会保険労務士事務所の開業と同じタイミングで土佐経営塾を受講された武田さん。
受講のきっかけや土佐MBAの印象、また今後の目標についてお話を伺いました。

 

 

ーーまずは武田さんのご経歴から教えていただけますでしょうか。

 

大学を卒業後、高知の小さな会社に就職しました。その後、当時はまだ珍しかった減農薬できゅうりを栽培している生産者の方に出会いました。「安心・安全・美味しい」のこだわりの品質を理解して購入してくれるところに農産物を提供したい、という想いに共感し、減農薬農産物に特化した卸会社をその方と立ち上げました。そして同じ思いで農業をされている他の生産者の方々からも野菜や果物を仕入れて、生協や学校給食、東京の紀伊国屋などへ卸販売を行っていました。しかし、その社長が突然病気で亡くなり、会社は約8年で終わってしまいました。その後、社会保険労務士事務所に就職し、16年間勤務した後、昨年の10月に独立しました。

 

ーーその独立が土佐MBA受講のきっかけになったんですね。では学ばないといけないなと思った理由はありますか?

 

独立する際、社労士としての経験や農産物卸会社での経理業務の経験はありましたが、決算処理等で見る数字の意味や経営者として必要な知識が不足していたことに気づきました。経営者として必要なスキルを学ぶ必要性を感じ、ビジネスを本格的に学ぶことを決意しました。

 

ーー数あるビジネスの研修や講座がある中で土佐MBAの受講を決定した理由は何ですか?

 

去年、ある会社の社長に「経営について学べる会がないだろうか?」と相談をしました。

その社長が偶然にも土佐MBAの土佐経営塾の修了生であり、おっしゃっていたのは、「真剣に学ぶことができる場であり、経営について学ぶための口実で集まる会じゃなく、本気で勉強する会だから本当に身につくし、あと素敵な仲間に出会えて今も繋がっている」ということでした。これは間違いないと思って、土佐経営塾にしようと即決しました。

 


令和4年度土佐経営塾にてチームメンバーと議論をする武田さん

 

ーー土佐経営塾で学んでいく中で印象に残ったことやエピソードはありますか?

 

土佐経営塾では、授業のスタイルがとても印象的でした。通常、学んだ後に問題を解く形式が一般的ですが、土佐経営塾では習う前にまず事前課題を自分なりに解いて回答を提出し、その後授業で自分たちの考えを持ち寄り、みんなで議論しながら学ぶという学習方法です。この学び方は私にとっては新鮮でした。経験したことのない課題に直面し、自分で模索して調べ、答えを見つけ出すプロセスがとても印象的でした。実際のビジネスにおいても、これまで経験したことのない問題が発生し、解決しなければならないことはよくあることです。だからこそ、土佐MBAの学び方は実践的で役立つと感じました。

 

ーー確かに、実践的な学び方が重要ですね。また、仲間との関わりや交流はどのような影響を与えましたか?

 

仲間との関わりもとても大切でした。土佐経営塾で出会った仲間は皆素晴らしい人たちばかりで、刺激を受けることができました。お互いに助け合いながら学び、共に成長していけたので私たち13期生は非常に仲が良く、他の期に比べても特に絆が深いのではと感じています。先日の呑み会でもとても楽しい時間を過ごしました。素晴らしい仲間に恵まれたことは本当に幸運でした。

 


令和4年度土佐経営塾にてチームメンバーとプレゼンテーション行う武田さん

 

ーー起業されてからのお話を聞かせていただきたいのですが、土佐経営塾の学びが現在のお仕事にどのような影響を与えていますか?

 

数字を意識しないといけないっていうことですね。例えば授業の中で何かを購入する決断をする、値段を決めるなどの際には、必ずバランスシートがその都度動いているんだよという話だったり、経営は趣味やボランティアではないので利益を出さないと意味がないなど、数字に対する意識改革というか、そういうところは今まで持ち合わせていなかったので、それは 良かったなと思いますね。

 

ーーありがとうございます。今後の目標について教えていただけますか?

 

現状は手続き関係に時間や手間がかかる人事労務に関する業務をサポートすることで中小企業の経営者の方々をご支援できていますが、AIなどがどんどん進化し社労士がやる仕事や必要とされる内容が変わっていくのでしっかり順応していかないといけないと思っています。

やっぱり会社は人で成り立っていますし、人の存在は欠かせません。人は手足と頭を使って仕事をしているけれど、どれくらい一生懸命働くかは心が決めている。そういう意味では「人は心で働いている」と言えます。

今、人材不足をよく耳にしますが、特効薬があるわけでもないし、経済力のある大企業ができることでも中小企業では予算的になかなか難しい部分はあると思います。労働人口が減っていく中で、今後はいかに働きやすい職場作りのサポートができるか、に力を入れていきたいと思っています。

強い想いを持って覚悟を決めて起業した経営者が、その想いを遂げられるようサポートする、それが地域の発展にも繋がると思っていますので、そういった角度で社会に貢献していきたいと考えています。私は人の温かさを感じられる社労士になっていきたいです。

 

ーー「人の温かさを感じられる社労士」いいですね!
最後に現在土佐MBAの受講を検討されている方やビジネスで悩んでいる方へメッセージをお願いします。

 

江尻光一さんという園芸家の方がいらっしゃいまして、その方の言葉で「花は一年中満開ということはない」という言葉があります。花が美しいのは1年中でぜいぜい1か月くらい。残りの10か月以上は水やりなど世話をして、その1か月綺麗な花を咲かせている。

学ぶということは、幸せな人生を送ったり、ビジネスを展開するという綺麗な花を咲かせるための、お花の世話をしているようなところだと私は考えます。

 

同じ志を持って学ぼうと思うメンバーが集うので、刺激にもなりますし、自分一人ではそこまで根気よくできなさそうな部分でも志が一緒の仲間に支えられながら学ぶ事ができるので、土佐MBAを強くおすすめします。

 

 

武田さんが受講した土佐経営塾の詳細はこちら