更新日 : 2018/08/16
開催日 : 2018/08/01
時間 : 18:30-20:00
講師 : 高知県農業技術センター 生産環境課 宮崎 清宏 チーフ(品質管理担当)
開催場所 : ココプラ
講師
●高知県農業技術センター 生産環境課 チーフ(品質管理担当) 宮崎 清宏 氏
(※講師氏名の漢字「崎」について、正しくは”やまへん”に”立”に”可”の”さき”)

【プロフィール】
高知大学農学部暖地農学科卒業(1986年)
高知県園芸試験場施設野菜科(1986~1989年)
高知県土佐山田農業改良普及所香北支所(1989~1996年)
高知県高知農業改良普及センター(1996~1999年)
高知県園芸流通課(1999~2004年)
高知県農業技術センター品質管理担当(2004年~)
【研究分野・テーマ】
農産物の鮮度保持、機能性、市場病害対策
研究内容
野菜は収穫した後も呼吸し、植物内に蓄積した糖や有機酸などをエネルギーに変換していますが、そのために、萎れ、緑色の退色や腐敗が発生して品質が低下してしまいます。鮮度を保つために、一般的には低温貯蔵により呼吸量を抑えています。
それ以外の方法として、低酸素や高二酸化炭素条件下に置くと呼吸量が低下することが知られており、この特性を利用して、空気の透過性を付与したプラスチックフィルムで包装し、野菜自体の呼吸によって袋内を適度な低酸素、高二酸化炭素条件に調整するModified Atmosphere(MA)包装と呼ばれている鮮度保持技術があります。
高知県農業技術センターが開発した「パーシャルシール包装」はこれを低コストで実用化した技術です。
※発表時のスライド(抜粋)




産学官連携の事例
パーシャルシール包装技術の開発(茨木精機株式会社、有限会社朝倉商会、1997年~)
近赤外光照射による農産物の鮮度保持技術の開発(株式会社四国総合研究所、三井金属計測機工株式会社、2016年~)
産学官民連携に対するメッセージ
パーシャルシール包装は県内のニラやネギの主要産地で実用化されている一方、少量生産品目での応用技術の開発や利用範囲が広がっています。
農産物流通が多様化するなかで、宅配便での直接発送や都市のアンテナショップへの輸送中に鮮度低下が問題になっている個人、法人の皆さまのお力になれるかもしれません。
関連情報(特許・書籍等)
【特許】
第32594166号「青果物の鮮度保持方法、青果物包装品、包装方法および包装資材」
【論文】
・鈴木芳孝、宮崎清宏、石川豊、鶴永陽子、今堀義洋『パーシャルシール包装による青ネギの鮮度保持技術』(日本包装学会誌Vol.19 No.3)2010年
・宮崎清宏、政岡由紀、松本久美、鈴木芳孝、安達正洋、今堀義洋、石川豊、永田雅靖『スーパー・パーシャルシール包装がオクラ果実の品質に及ぼす影響』(高知県農業技術センター研究報告第23号)2014年
キーワード
鮮度保持、MA包装、植物生理
関連URL・連絡先
【関連URL】
http://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/?sid=2012
【連絡先】
088-863-4916

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