高知県産学官民連携センター

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2018/05/16 第1回シーズ・研究内容紹介「海洋性微細藻の可能性を探る~有用微細藻と有毒微細藻の研究~」|産学官民連携センター

更新日 : 2018/07/26
開催日 : 2018/05/16
時間 : 18:30-20:00
講師 : 高知大学 農林海洋科学部 海洋資源科学科 海洋生物生産学コース 足立 真佐雄 教授
開催場所 : ココプラ

 

講師

●高知大学 農林海洋科学部 海洋資源科学科 海洋生物生産学コース 足立 真佐雄 教授

足立 真佐雄 教授

【研究分野・テーマ】
海産有害プランクトンの分子分類や分子定量法の開発、海産有害プランクトンの発生機構の解明、海産プランクトンの形質転換法の開発、微細藻類によるバイオ燃料生産

研究内容

海洋性微細藻のなかでも、培養が容易で増殖が速い珪藻に注目し、これを用いた有用物質の生産に役立つプロモーターの開発に取り組んでいます。従来、海産珪藻のプロモーターは珪藻自身から取り出され、これが使用されてきました。しかし、その遺伝子を発現させる能力には限界があり、有用物質の大量生産は実現していません。当研究室では、世界に先駆けて珪藻に感染するウイルスに由来する強力な新奇プロモーターを開発し、国内外の特許を取得しており、これを用いた有用物質の生産が期待されています。
また、有用物質を高生産する微細藻類のハンティングに関しては、渦鞭毛藻に注目しています。渦鞭毛藻のなかには、貝の食中毒の1種である下痢性貝毒の原因毒を作るものも知られています。下痢性貝毒は食の安全を妨げる大きな問題であることから、貝の毒性が機器分析により調べられています。その際に、毒の標準品が必要となり、これを生産するために、毒を高生産する渦鞭毛藻に注目し、500株程度のなかから高毒生産株を選抜することに成功し、特許を出願しています。

スライド1
スライド2

産学官連携の事例

バイオマスエネルギー技術研究開発 戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業(次世代技術開発)遺伝子改良型海産珪藻による有用バイオ燃料生産技術開発事業(NEDO)(高知大学、東京大学、京都大学、株式会社ユーグレナ)
食品健康影響評価技術研究 日本沿岸海域における熱帯・亜熱帯性魚毒 による食中毒発生リスクの評価法の開発(内閣府)(高知大学、国立研究開発法人水産研究・教育機構)
革新的技術開発・緊急展開事業 先端技術を活用した世界最高水準の下痢性貝毒監視体制の確立(農林水産省)(国立研究開発法人水産研究・教育機構、産業技術総合研究所、高知大学、青森県産業技術センター、トロピカルテクノプラス、青森県薬剤師会衛生検査センター、プラクティカル、和光純薬)
 

産学官民連携に対するメッセージ

海産のプランクトンは、有用物質の生産の面から見て無限の可能性を秘めていると考えています。プランクトンの有効利用に関わる共同研究に興味をお持ちの場合は、お気軽にお声掛け下さい。

 

関連情報(特許・書籍等)

藻類を形質転換するために用いられる新規プロモーター、PCT/JP2010/050843 米国:出願番号13/145,858、特許番号8,765,929、中国 出願番号201080005172.8 特許番号ZL201080005172.8(発明者:足立真佐雄、長崎慶三、外丸裕司)
藻類を形質転換するために用いられる新規プロモーター、PCT/JP2011/052924 米国:出願番号13/576,711、特許番号8,691,505、中国 出願番号201180008922.1 特許番号ZL201180008922.1(発明者:足立真佐雄、岡見卓馬、長崎慶三、外丸裕司)
ベクター、遺伝子組み換え海産珪藻及びフコキサンチンの生成方法 公開番号 特開2017-012135 (発明者:足立真佐雄、角野貴志、鈴木健吾)
 

キーワード

 海産微細藻、有用物質生産、遺伝子操作
 

関連URL・連絡先

【関連URL】

http://www.cc.kochi-u.ac.jp/~yharuo/laques/index.html

【連絡先】

madachi@kochi-u.ac.jp

 

 

 
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