更新日 : 2018/08/02
開催日 : 2018/07/18
時間 : 18:30-20:00
講師 : 高知学園短期大学 医療衛生学科 歯科衛生専攻 弘田 克彦 教授
開催場所 : ココプラ
講師
●高知学園短期大学 医療衛生学科 歯科衛生専攻 弘田 克彦 教授

【プロフィール】
徳島大学歯学部歯学科卒業(1983年)
徳島大学歯学部附属病院助手(1983年)
徳島大学大学院歯学研究科博士課程修了(1987年)
徳島大学歯学部 助手(1988年)
徳島大学歯学部 講師(2002年)
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 講師(2004年)
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 准教授(2012年)
徳島大学大学院医歯薬学研究部 准教授(2015年)
高知学園短期大学 教授(2017年)
【研究分野・テーマ】
微生物学、解剖学、免疫学(特にアレルギー)、biofilm感染症予防システムの構築
研究内容
我々は、口腔ケアが誤嚥性肺炎の発症を予防するかどうかを検証する手がかりとして、口腔ケアの効果を咽頭細菌数の変動でとらえて解析してきました。
その結果、誤嚥性肺炎が重症化しやすい患者の咽頭ではブドウ球菌、カンジダ、歯周病原菌に加えて緑膿菌が共生しやすい環境が生じていることも示唆しました( K.Hirota et al.,Chest, 2010)。
驚いたことに、呼吸器感染を繰り返して呼吸不全となる嚢胞性線維症(cystic fibrosis:CF)患者で高頻度に分離培養される菌種群と酷似するものでした(Rolf K et al.PLoS One,2015)。
そのためCFに関する膨大なデータを誤嚥性肺炎重症化予防に適用できることに気づきました。
今年になってCFが消化器がんと関係しているとの最新知見が示されました(Slae M, Wilschanski M. Lancet Oncol. 2018)。
従って、今までにつちかってきた我々の口腔ケアに関する呼吸器感染症予防に関する研究成果や解析技術を、口腔や咽頭細菌が関与するがんの予防対策にも十分役立てることが出来ると考えています。
※発表時のスライド(抜粋)


産学官民連携に対するメッセージ
口腔ケアによるがん予防に、高知で古くから飲まれたり食されてきた健康茶や抗酸化作用のある食材を使用できればと期待しています。
また、口腔ケア器具に改良を加えたり、一滴、1分などのキーワードを付加した口腔ケア効果判定器具の開発を行い、IoTで高知から発信できればと希望しています。
キーワード
口腔細菌、がん、感染症
関連URL・連絡先
【関連URL】
http://www.kochi-gc.ac.jp/subject/m-hygiene.html
【連絡先】
khirota@kochi-gc.ac.jp

PDFファイルを開くにはAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerは、無料で以下のリンクからダウンロードできます。
「Adobe Reader」のダウンロードはこちらです。