高知県産学官民連携センター

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2018/05/30 第2回シーズ・研究内容紹介「人を動かすにはどうしたらよいか」|産学官民連携センター

更新日 : 2018/07/18
開催日 : 2018/05/30
時間 : 18:30-20:00
講師 : 高知工科大学 経済・マネジメント学群 副学群長 フューチャー・デザイン研究所 肥前 洋一 教授
開催場所 : ココプラ

 

講師

●高知工科大学 経済・マネジメント学群 副学群長 フューチャー・デザイン研究所 肥前 洋一 教授

肥前 洋一 教授

【プロフィール】
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業(学士)(1996年)
大阪大学大学院経済学研究科修士課程修了(修士)(1998年)
北海道大学大学院経済学研究科 講師(2002年)
ペンシルバニア大学大学院経済学研究科博士課程修了(Ph.D.)(2004年)
北海道大学大学院経済学研究科 助教授(2005年)
北海道大学大学院公共政策学連携研究部 准教授(2007年)
北海道大学大学院経済学研究科 准教授(2009年)
高知工科大学マネジメント学部 教授(2014年)
高知工科大学経済・マネジメント学群 教授(2015年~)

【研究分野・テーマ】
政治経済学、実験経済学、フューチャー・デザイン

研究内容

私の研究テーマは、広義には「さまざまな制度のもとで人々がどのように行動するか、それをふまえてどのような制度が望ましいか」と表現できます。
用いるアプローチは経済学で、各制度のもとで理論的にはどのような結果が実現されると言えるかを検討したうえで、実際にそのとおりになるかを実験室実験で検証します。
中でも投票の制度や行動に関心があり、実験室に参加者たちを集めてさまざまなルールのもとで投票してもらい、データを分析します。
政治学が実際の選挙を観察し現象を追うことを主とするのに対して、私の研究は理論や実験で抽象的に議論を進めるところに特徴があります。
近年はフューチャー・デザイン研究にも参画し、将来世代の利益も反映する政治制度の構築は可能かという問題にも取り組み始めました。
子どもにも票を与えてそれを親が行使するという新しい投票制度(いわゆるドメイン投票)が提案されていますが、実際に導入すると人々がどのような投票行動をとりそうかを探る実験研究を実施しています。

※発表時のスライド(抜粋)
「人のどこを見るか?」「人を動かす手段」については、「市民のごみ排出量を減らすには」「ドライバーに安全運転してもらうには」「若者の献血を増やすには」などを例に挙げながら、説明を行いました。

スライド1
スライド2
スライド4 スライド3

産学官連携の事例

岩手県矢巾町と高知工科大学フューチャー・デザイン研究所は、共同研究に関する協定書を結んでいます。
矢巾町の将来のまちづくりに関してフューチャー・デザインの方法を取り入れた市民討議会を開催し、そこで出された意見が『矢巾町 まち・ひと・しごと創生 人口ビジョン 総合戦略-資料編ー』(2015年)に収められました(第5章 まちづくりワークショップの開催)。
その後も、矢巾町の町営住宅、公共施設全般について同様の市民討議会を開催しています。

 

産学官民連携に対するメッセージ

以前に市民講座の講師を務めさせていただいたとき、「これまでそんな考え方をしたことがなかった。目が開かれる思いがした」という感想を記して下さった方がいらっしゃいました。
現場に精通した産官民の皆さんに私ができることは、現場で起きていることを客観視してより良いやり方をみつけるための思考の枠組みを提供することであろうと考えます。

 

関連情報(特許・書籍等)

【書籍】
肥前洋一編『実験政治学』(勁草書房)2016年
寺井公子・肥前洋一『私たちと公共経済』(有斐閣ストゥディア)2015年

 

キーワード

 経済学、心理学、社会学、フューチャー・デザイン

 

関連URL・連絡先

【関連URL】
https://www.kochi-tech.ac.jp/profile/ja/hizen-yoichi.html
http://www.souken.kochi-tech.ac.jp/seido/index.php
 

【連絡先】
hizen.yoichi@kochi-tech.ac.jp

 

 
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