更新日 : 2019/02/28
開催日 : 2019/02/20
時間 : 18:30-20:00
講師 : 高知工業高等専門学校 ソーシャルデザイン工学科 中山 信 准教授
開催場所 : ココプラ
講師
●高知工業高等専門学校 ソーシャルデザイン工学科 中山 信 准教授

【プロフィール】
明治大学 理工学部 機械情報工学科卒業(2002年)
明治大学大学院 理工学研究科 機械工学専攻(博士前期課程)修了(2004年)
明治大学大学院 理工学研究科 機械工学専攻(博士後期課程)修了(2012年)博士(工学)
高知工業高等専門学校 機械工学科 助教(2012年~2015年)
高知工業高等専門学校 ソーシャルデザイン工学科 助教(2016年)
高知工業高等専門学校 ソーシャルデザイン工学科 准教授(2017年~)
【研究分野・テーマ】
制御工学、制御理論、システム同定、施設園芸
研究内容
ビニールハウスでモデルベースド制御を行うためには、ハウスの数学モデルが必要となってきますが、これには主に2つのモデリング手法が取られてきました。1つ目はエネルギー収支式などから導出される「第一原理に基づく物理モデリング(ホワイトボックスモデリング)」であり、2つ目は入出力の実験データから生成することができる「システム同定法に基づくデータドリブンモデリング(ブラックボックスモデリング)」です。前者は無数の物理パラメータを正確に定める必要があり、制御の成否もこの物理パラメータの正確性に左右されます。しかし、後者は制御対象の予備知識の前提なしで容易に、かつ実効性が高い数学モデルを得ることができます。
本研究は、高知県のピーマン栽培ハウスにおいて、ハウス内温度または飽差を「出力」、窓開度を「制御入力」、ハウス外温度または飽差・日射量などを「外乱入力」として、各計測点のセンサデータからシステム同定法によりビニールハウス内温度または飽差の数学モデルを作成し、モデル予測制御の実装を試みたものです。
*「データドリブンモデル」には「AIモデル」も含まれます。例えば、キュウリ画像データを「入力」、キュウリ等級データを「出力」としてAIモデルを作成し、キュウリ等級判別機として機能させることも可能です。
※発表時のスライド(抜粋)


産学官連携の事例
2015年 ビニールハウス内環境のモデル同定と予測制御に関する研究(高知銀行: 高知銀行地域経済振興財団助成金)
2018年 JA土佐あき園芸研究会 依頼講演(JA土佐あき)
産学官民連携に対するメッセージ
・自分の専門「制御工学」が高知県の役に立てないかと、「制御工学&農業」をテーマに研究に取り組んでおります。
・最近は「AI&農業」にも取組み始め、収穫最適度の高い果菜を「WEBカメラ&AIによる物体検出」により探索・摘み取ることができる「小型収穫ロボットの開発」、という共同研究を四国高専間で始めました。
・最初はトマトで実験を行う予定であり、学習用のトマト画像の採取のため、トマトハウスを提供していただける方を探しております。
・近い将来、共同研究開発をさせていただける企業様を探す予定です。
キーワード
ビニールハウス、データドリブンモデリング、モデル予測制御

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